高齢者大学大久保北学級 7/4 「カレンダーの不思議」

本日は、天文科学館 鈴木康史先生による「カレンダーの不思議」の話です
もうすぐ七夕です、天の川を挟んで上にベガ(織姫星)下にアルタイル(牽牛星)、7月7日は雨模様ですが旧暦では8月24日になります夏休みの星座観測にいかがですか?8月12日~13日にはペルセウス座流星群、8月14日には22年振りに金星食を見ることが出来ます。真夜中に起きる自信のある方は是非ご覧あれ。
今年は閏年2月29日がありました、もう一つとっても珍しい日がありますそれは・・・9月22日の秋分の日、秋分の日は9月23日と思っていませんか?23日以外になるのは1979年に24日になってから33年ぶりで、22日になるのは1896年から116年ぶりとなるとっても珍しい年なんです。
カレンダーの意味を知っていますか?では問題です 1、叫ぶ 2、おどる 3、食べる 食べると答えた人が多いようですが、正解は叫ぶです。 カレンダーがない時どのようにして月日の流れを知ったのでしょうか? 太陽、月、星 月は日々の経過を知るのに大陰暦として使っていました。新月から新月まで約29日 そこで新月が来たことを叫んで知らせていました。
古代エジプトの人達はナイル川が氾濫するころになると日の出前に東の空にシリウス星が昇ってくることを知りそれを観測することで1年間が365日となりました、しかしきっちりと365日ではなく365日と4分の1日(365.25日)とわかり、紀元前3世紀(BC239年)には4年ごとに閏年を置くことに決められました。
エジプト暦からユリウス暦、そして今でも使われているグレゴリオ暦になっていきます。
1年の長さは365.24218・・・日なので暦の遅れが16世紀になると10日以上になってきた、1582年に暦の改革を行い、
「4で割れる年は閏年、100で割り切れる年のうち400で割り切れない年は平年とする」としたのです、これで1年の長さは365.2425日となり3000年でも1日の誤差しか生じないカレンダーとなり、あと2000年はこのまま使うことが出来る。
2100年はユリウス暦では閏年ですがグレゴリオ暦では平年となります。
日本では1685年渋川春海が日本独自の暦を完成させわずかな補正を加えて宝暦暦、寛政暦、天保暦と改暦されてきたが1873年(明治6年)にグレゴリオ暦が使われるようになった。
曜日の並び方が日、月、火、・・・・となったのか?の話も大変興味深いものであった。
現在のカレンダーが1582年から使われていることに、古代人の素晴らしい頭脳に、太陽・月・天体の動きに注目した天文学者に敬意を表したいと思う。ワンダフル!!