明石の民話「かにがさか」


国道175号線を北に上がり、明石市バスを左折した周辺のお話です。
ときは平安時代?かな。老いた狐がいて我が物顔に辺りを駆け回っていました。
坂の下には大池があって、そこには年老いた大蟹が住んでいました。
狐と蟹は仲が悪く、坂の所有をめぐってケンカばかり。
そこで決着をつけるのに、坂の下から上まで駆け比べをすることになりました。
蟹は考えました。ヨーイドンとそのとき、蟹は狐の尻尾にはさみつきました。
気づいていない狐はたちまち上まで駆け上がり、「蟹はまだ1メートルも進んでないだろう」と
後ろを振り返りました。後ろを振り返ると「おい。なにを見てる。俺はとっくに着いているぞ」と
蟹は一言。狐はびっくり!坂は蟹のものになりました。
それからというものの蟹は悪さをし放題。そのとき坂をとおりかかったのが弘法大師さん。
法力で蟹は退治されてしまいました。
それからこの坂は安心して通れるようになり「かにがさか(和坂)」と呼ばれるようになりました。
地元のお寺「坂上寺」は「蟹が坂のお大師さん」と親しまれています。